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無線でつなぐネットワークの種類

 

みてるくんを設置する場所や用途により、それらを組み合わせて安価で最適なデータモニタリングシステムが出来上がります。みてるくんが利用するモバイルネットワーク、WiFi、Bluetoothなどの無線ネットワーク方式の違いをご説明します。

 

まず知っておきたい利用できる範囲の考え方

いずれの無線通信も、電波の直進性がつよく、障害物の影響を受けやすいものです。ですので、通信範囲は、ユーザ数、干渉、送信バリア(壁や建築資材など)、およびその他の要因により極端に変化します。 周波数が高いと、電波は直進性が強くなる性質があるので、高い周波数と低い周波数で障害物を越えられるかどうかが変わることがあります。

ですから、利用範囲XXXメートルという標記は、あくまでも見通しできるところでの最大の距離と理解してください。

ではご自身の回りで実際にどこまで利用できるのかということを知りたい場合ですが、面倒でも実際に実験してみることが一番です。

無線通信の種類

私たちが日ごろ直接利用している無線による通信をする方法は、その目的によって2種類に分かれます。

(もちろん、通信事業者、行政、企業間などでもさまざまな無線通信がありますが、これは私たちが直接利用するものではありませんので、ここでは省きます。)

  • WLAN 施設内のいわゆる無線LANを形成します。
  • WPAN BlueToothやZigBeeなど、周辺機器接続向けに開発されました。

 

いわゆる無線LAN[WALN](Wireless Local Area Network)

会社や家庭など施設内でパソコンやタブレットを繋ぐ無線ネットワークです。街頭や喫茶店のホットスポットサービスもこれにあたります。私たちがWiFi(Wireless Fidelity)と呼んでいるものもこのひとつの方式です。

利用する電波の周波数は、2.4GHz(ギガヘルツ)帯と5GHz帯の2種類の電波帯を利用します。帯といったのは、一定の範囲の周波数の幅をもって利用するようになっているためです。無線LANで使用される周波数帯の多くは無線局免許が不要ですが、各国の法規制により若干異なります。

規格 周波数帯 伝送速度
802.11b 2.4~2.5GHz 最大11Mbps
802.11a 5.15~5.35GHz
5.47~5.725GHz
最大54Mbps
802.11g 2.4~2.5GHz 最大54Mbps
802.11n 2.4~2.5GHz
5.15~5.35GHz
5.47~5.725GHz
最大600Mbps

到達範囲は、どんどん伸びていて、見通し距離で数百メートルの範囲に届くものも増えています。

また、安価な中継機能のあるルーター装置も出てきて、電波を広い範囲で利用できるようになっています。

みてるくんでの利用

みてるくんを施設内で利用する場合には、専用データ収集端末をこのWiFiで複数台接続して利用する場合があります。

メリットは、携帯電話のデータ通信で専用データ収集端末を繋ぐ場合には、専用データ収集端末1台ごとに通信キャリア会社との間のデータ通信費用が発生しますが、WiFiで複数台を接続してしまえば、WiFiの大もとにあるインターネット接続費用のみでインターネットに接続できることです。

デメリットは、みてるくんに限らず、無線LAN接続機器すべて同様に接続するための作業が発生することです。みてるくんの大きな特徴である「スイッチを入れるだけ」というメリットは、少しへってしまいますが、WiFi接続の利用は大きな施設の場合がほとんどですので、いずれにしても設置作業は発生する場合がほとんどですので、あまり心配することではないかもしれません。

 

いわゆるBlueToothなど手元で使うワイヤレスパーソナルエリアネットワーク[WPAN](Wireless Personal Area Network)

  BluetoothTM テクノロジ  - ワイヤレスパーソナルエリアネットワークは、BluetoothTM テクノロジを利用する短距離ネットワークで、パソコン、スマホ、タブレットでキーボードやマウス、ヘッドホンやマイクなどのオーディオ装置などを接続するなど近くで互換デバイスを相互接続します。WPAN を使用すると、作業スペースでのワイヤやコードの数を減らすことができます。 

使用する電波帯は2.4GHzで、WiFiと同様の電波帯ですが、WPANはWLANと通信はできません。

電波の到達範囲により3つのクラスがありますが、電波の強さの違いだけなので、異なるクラスであっても相互に通信することができます。

クラス 出力 到達距離
Class 1 100mW 100m
Class 2 2.5mW 10m
Class 3 1mW 1m

 

みてるくんでのBlueTooth利用

みてるくんは、Class1とClass2のBlueTooth機器で構成されています。

データ収集端末(専用スマホ)はClass2という仕様ですが、実際に測定したところ、Class2よりも少し強い電波が出ているようです。(世の中には、通称Class1.5といって、実際にはこんな規格はないのですが、Class1と2の間の出力を有する機器がたくさんあります。)

センサー(F-PLUG)はClass1で、センサー間で3階層のリレー式のネットワークができます。各階層に複数台のF-FPLUGを接続できるようになっています。

データ収集端末(専用スマホ)とセンサー(F-PLUG)の間は、Class2ですので、その間は10mの範囲にあることが必要です。センサー(F-PLUG)相互間は100mですから、1台のデータ収集端末から最大で310mの範囲にセンサーをばら撒くことができます。

 

ワイヤレスパーソナルエリアネットワーク[WPAN](Wireless Personal Area Network)のもうひとつであるZigBee

ZigBeeは”じぐびー”と呼ばれています。

センサーネットワークを主目的とする近距離無線通信規格の一つで、転送距離が短く転送速度も低速である代わりに、安価で消費電力が少ないという特徴を持っています。

消費電力がすくないということは、電池で長時間運転できるというメリットがあり、電池でセンサーを動かすときには便利です。

データ転送速度は20Kbps-250kbpsといまとなってはたいへんに遅いのですが、センサーの数値データを送る場合などには、十分な速度です。

使用する電波帯は、これも2.4GHz帯ですので、BlueToothともWLANとも同様の帯域です。

到達範囲なのですが、近距離という触れ込みですが、実際には1km以上の到達を持つ装置もあります。

 

●みてるくんでのZigBee利用

みてるくんの拡張センサー接続は、現在は有線ですが、近い将来このZigBeeで行っていく予定です。

モバイル通信・モバイルネットワーク(携帯、スマホでのデータ通信)

正式には、モバイルブロードバンドまたはワイヤレスワイドエリアネットワーク[WWAN](Wireless Wide Area Network)といいます。携帯電話の電波信号を使用してのデータ通信です。

モバイルブロードバンドネットワーク(モバイルネットワーク)は、従来ドコモ、AU、ソフトバンクなどが独占状態でしたが、最近、電波の物理的な送受信施設は上記3社が提供して、その上で接続のための認証は別途行うサービス事業者が急速に増えています。いわゆるフリーSIMというのはこのサービス業者が提供する接続認証のアカウントだと考えて差し支えありません。フリーSIMの登場で、スマートフォンの利用月額は格段に安くなりました。

利用する電波帯は、800MHzと低い周波数の上、全国のほとんどの場所で利用できる携帯電話の電波ですので、守備範囲は非常に広いです。

 

みてるくんでの利用

みてるくんのデータ収集端末はフリーSIMを搭載したスマートフォンをデータアップロード用に専用化したものです。このデータ収集端末を利用して、サーバーセンターにセンサーデータを送信しています。

前述のとおり、廉価なフリーSIMによるデータ通信により、通信運用費用を格段に安くしました。

ただし、フリーSIMを提供する通信事業者は玉石混交ですので、365日24時間確実に連続稼動できる通信事業者のフリーSIMを採用しています。